「オールド・ボーイ」
どこにでもいる平凡な男がある日突然誘拐監禁される!なんとその年月15年!
一体誰が?どんな理由で?
人生を奪われた男の壮絶な復讐劇。
原作は日本の漫画「ルーズ戦記オールドボーイ」。
主演は韓国を代表する俳優チェ・ミンシク、監督はパク・チャヌク監督。
カンヌ国際映画祭で韓国で初のグランプリを受賞し世界的にも評価された作品です。
この作品はパク・チャヌク監督の復讐三部作の第二作目になります
主演のチェ・ミンシクさんは言わずと知れた韓国を代表する俳優の一人で演技はどん引きするくらい上手い。
役に丸ごとハマるんで韓国映画史上最も血の通わない悪党を演じた「悪魔を見た」を観た時はしばらく顔も見たくなくなりました。
本作は恐怖、怒り、悲しみ、絶望全てが詰まったかなりの衝撃作です。
オ・デスを見事演じきったチェ・ミンシクは凄いとしか言いようがない。
韓国を代表する傑作ノワール映画だと思います。
ただ、本当にかなりの衝撃作なので視聴する際はご注意ください。
「オールド・ボーイ」満足度
🟠🟠🟠🟠🟠🟠🟠🟠🟠🟠🟠
(満点)
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「オールド・ボーイ」作品情報
[監督・脚本]
パク・チャヌク
[キャスト]
チェ・ミンシク
ユ・ジテ
カン・ヘジョン
「オールド・ボーイ」あらすじ
ちょっと調子にのりすぎちゃうけど娘の誕生日プレゼントを抱えて飲み歩いてるような娘想いの男オ・デス(チェ・ミンシク)が、ある日突然監禁されてしまう。
その年月なんと15年!
15年監禁されて突如解放されたオ・デスの復讐劇です。
以下ネタバレ注意です!
「 オールドボーイ」ネタバレ感想
この映画、とにかくオ・デスに惹きつけられます。
監禁されてしばらくは精神に異常きたして幻覚が見えたり、薬の影響もあってか目の焦点もあっていないオ・デス。
そんなオ・デスが苦しみ悶えるうちにこんな目に合わせたやつに復讐してやるって脱出するために体を鍛えると同時に壁に箸で穴を掘り始めます。
それが監禁6年目あたりから。
恐ろしく地道な作業を、そりゃあもうすごい執念で活き活きとさえしているオ・デスの監禁生活は、もはやちょっとコメディでなんだか泣けてもくる。
削り続けた壁が外に貫通して小さな穴に手を入れて15年ぶりに雨に触れることができたときは「ショーシャンクの空」的な感動がこみ上げてきました。
壁に穴開けたし、さあ1ヵ月後には脱出するぞっ!て気合入れたオ・デス。
いよいよ感動脱出劇が始まるかと思ったら、すぐさまガスで眠らされて何やら催眠術までかけられて、スーツケースに入れられて
15年ぶりの外の世界へポイっ
て放り出されてあっさり解放されます。
解放されたオ・デス
解放されたオ・デスの15年ぶりに見た人間への反応が笑えました。
エレベーターで15年ぶりに見る女(おばさん)にドキドキしたり
屋上から飛び降りようとしている男との会話やタコ踊り食いして美女にも出会う。
チンピラに絡まれても集団で襲われても15年の想像訓練で磨いた筋肉と武術で次々やっつけていく。
なんだか途中まで復讐映画とは思えないくらいコミカル調に話が進んでいくのでもしかして夢落ち?とか思ったりもしたんです。
だからまさかこんな残酷な結末が待ってるなんて思わなかったですよ。。。
「なぜ監禁したのかじゃないなぜ解放されたのか」だ。
この言葉が恐ろしいくらい深い意味があったんですね・・・
15年もの監禁は復讐の準備段階にすぎなかったのです。。。
結末の解釈
結局オ・デスは何で監禁されたのか?
それは
逆恨みでした。
イ・ウジン(ユ・ジテ)は姉スア(ユン・ジンソ)を失った悲しみ、救えなかった苦しみをオ・デスへの復讐でしか癒すことができず、それが生きがいとなっていました。
オ・デスがいたから彼は生きていることができたのでしょう。
オデスに生かされていたんです。
復讐してもまた苦しみがやってくるのはウジン自身がよくわかっていたのでしょう。
ウジンのエレベーターのあれは衝動ではなく想定内のことだったのだと思います。
記憶のあるオ・デスが消えて記憶のないオ・デスとミドの2人は事実を知らないまま2人で生きていくのでしょうか?
私には、最後のオ・デスの笑みは記憶のある方のオ・デスに見えました。
あまりの衝撃的な結末にしばらくただただエンドロールを眺めていました。