韓国を代表する俳優キム・ユンソク監督デビュー作
「未成年」のあらすじ感想です。
「チェイサー」
「ファイ悪魔に育てられた少年」
「10人の泥棒たち」
「暗数殺人」など
キム・ユンソクさんは特別好きという俳優さんではないんですけど安定の演技力だし彼の作品は私的には面白い作品ばかりなので「間違いない俳優」の1人。
そんなキム・ユンソクが5年かけて作りあげた初監督作品、気になっていたので早速視聴しました。
不倫をする親に翻弄される少女2人の成長を描いた話。
主演は「SKYキャッスル」のヨム・ジョンアさん。
キム・ユンソクはヨム・ジョンアの夫役で出演。
これがまたキム・ユンソク演じる夫が情けない男なんです😅
重い話なのに夫の情けなさっぷりは、もはやコメディでした。
キム・ユンソク以外女優さんの出演シーンがほとんど。
ヨム・ジョンアさんは、さすがっすという繊細な演技を見せてくれましたし、娘役の女優さんも凄くよかった。
キム・ユンソク監督がキャストの魅力と実力を最大限に魅せた作品だと思います。
※感想はネタバレを含んでいますので未視聴の方はご注意ください
「未成年」作品情報
●上映時間 96分
●公開 2019年
●監督 キム・ユンソク
●脚本 キム・ユンソク 、イ・ボラム
●キャスト
ヨム・ジョンア(ヨンジェ)
キム・ソジン(ミヒ)
キム・ヘジュン(ジュリ)
パク・セジン(ユナ)
キム・ユンソク(デウォン)
「未成年」あらすじ
父が不倫していることを知った女子高生のジュリ(キム・ヘジュン)。その相手は、問題児として知られる同級生ユナ(パク・セジン)の母ミヒだという。ジュリはユナに母親の不倫を止めるよう忠告するが、激しい口論の末ユナは母がジュリの父の子を妊娠していることを告げ、ジュリの母にまでその事実を暴露してしまう。思いもかけない告白に戸惑い、また現実から目を背けようとする両親の姿に傷つくジュリ。一方のユナも、娘を顧みず不倫の恋にのめり込んでゆく母の姿を見て深い孤独を感じていた。そんな最中、2つの家族を決定的に揺るがす、ある事件が起こる…。
「未成年」ネタバレ感想
こんなこというのもあれですけど、この話って不倫されたヨンジェがもっと毅然としていればよかっただけの話ですよね。
娘は多感な時期ですからああなるのは仕方ないけど、大人3人の情けなさといったらない。
未成年ってタイトルは大人たちの未熟さを皮肉った意味も込められてるんじゃないでしょうか。
未熟な大人たち
2人の少女が血のつながった弟が産まれたことで成長していくんですけど、
彼女たちの真っ直ぐさに比べて大人たちの情けないこと。
未成年の少女たちは大人に近づき大人たちは醜態をさらしていく。
ヨンジェは夫デウォンの浮気を知って浮気相手ミヒの営む鴨料理屋に偵察に行ってミヒを突き飛ばして早産するきっかけを作ってしまったうえに、
産まれた赤ちゃんの病気が不倫の天罰なら嬉しいと祈っている。
デウォンは娘からも妻からも浮気相手からもひたすら逃げ続けている、自分の子どもが保育器に入っている状態だというのにね。
浮気相手ミヒは、ほぼヤケクソで赤ちゃんを見ようともしない、ただ自分のこの状況を哀れみデウォンを待っている。
大人たちは赤ちゃんのことはまるで2の次で自分たちの傷心や取り繕うことに必死です。
この3人が醜態をさらす一方で子どもたちは子どもたちなりに現実を見て進学も諦めて働いて赤ちゃんを育てようとしています。
大人たちがダメな分、子どもたちが成長せざるを得ない。
結末感想
デウォンは不倫相手のことは愛してはいなかった模様だけどヨンジェは髪をバッサリ切って家も売りに出してデウォンを許す気はない。
デウォンはヨンジェに許しを請うけどヨンジェは拒否。
ジュリからももう父親じゃないと言われてしまいます。
デウォンがジュリから逃げる姿はホント笑えましたよね。
逃げた末におやじ狩りにあって傷だらけで家に帰ってきて「出張に行ってきたんだよ」「腕骨折しちゃったんだよ」って姿も情けなさすぎて笑うしかない。
ヨンジェも病院連れて行きながらこんな男のために傷心しているのバカらしくなったんじゃないでしょうか。
ヨンジェは私、夫に裏切られて傷ついてる感が全身から出ていたからそりゃ娘は心配するでしょって話。
母親の動揺は子どもにダイレクトに伝わりますから。
私にはヨンジェの余裕のなさが理解できませんでした。
新婚ならわかるんですけど、娘も17歳と大きいしこれだけ長く一緒にいたんだからさ。
どれだけ今まで平穏な日々を送っていたんだって話ですよ、ある意味幸せですよね。
私なら浮気しながらおどおどしている夫の様子を見てほくそ笑むと思います。
こいつ今バレるかなってドキドキしてんのかな~オモロ~って。(え?自分サイコ?)
そしてどうせ他の女性のところに行くなら楽しんでほしいし大切にされて欲しい。
どうせならね。
新人女優が素晴らしい
輝いてましたね、
キム・ヘジュンとパク・セジン。
特にパク・セジンがかっこいい子だな~と思いながら観てました。
キム・ヘジュンもパク・セジンも撮影時22~23歳ですよね、この2人ちゃんと高校生に見えました。
無駄に尖った感じや不器用な感じが魅力的に映るように演じていました。
2人が髪を掴んでの乱闘シーンはすごい迫力、あそこ結構力入れて撮ったシーンじゃないかなと思います。
キム・ヘジュンはペ・ソンウ主演エクソシスト映画「メタモルフォーゼ/変身」にキム・ドンイルの娘役で出演しています。
パク・セジンはチョ・ジヌン主演の「機密」に出演が決まったそうです、楽しみですね。
ヨム・ジョンア
ヨム・ジョンアさんさすがっすという繊細な演技が堪能できました。
不倫相手ミヒ役のキム・ソジンさんも上手かったし、キャストがよかった。
脇もイ・ヒジュンさんやイ・ジョンウンさんやヨム・ヘランさん。
まとめ
全く共感できない未熟な大人たちのブラックコメディと、成長していく少女たちの青春ドラマを並行して描いた作品という感じでしょうか。
キム・ユンソク監督デビュー作、結構面白かったです。
最後までお読みくださりありがとうございました。