法の死角地帯にある児童虐待事件を真っ向から描き現代社会が抱える闇に警鐘を鳴らす衝撃作
イ・ドンフィ主演の「幼い依頼人」。
この映画は2013年韓国で実際に起こったチルゴク継母児童虐待事件が基となっています。
実際に起きたことだとはとても信じられないような残酷な事件で視聴するのはとても辛いものがありました。
テーマが重いからか韓国での興行成績はよくなかったようで観客動員数20万人?
少なすぎて残念です。
生々しく心が痛む内容ですがもっと多くの人に見て欲しかったなと個人的には思っています。
韓国では虐待件数が2001年の4133件から2017年には3万4169件に増加していて、加害者の多くは執行猶予がつくか傷害事件でおわっているそうです。
愛され守られるのが当たり前の子どもが親から虐待を受けていて
そしてそれを周りは知っていながら見てみぬふり。
児童相談所も捜査権がないから何も出来ないのが現状。
映画の中で「法的には問題ない」
この言葉が何度もでてきました。
大人の愛情や守りなしには生きていけない最も弱い立場の子どもを守れない法とは何なのか問わずにはいられません。
キャストは
大手の法律事務所の就活が上手くいかず仕方なく児童相談所に勤めることになった主人公をイ・ドンフィ、虐待されて助けを求める少女を「ブラック~恋する死神~」でAraの幼少期を演じたチェ・ミョンビンちゃん、鬼のような継母役をユソンが熱演しています。
イ・ドンフィはコミカルな演技が抜群に上手い俳優さんですがシリアスな役もこなせる万能な俳優さんです。
「幼い依頼人」 作品情報
[監督]
チャン・ギュソン
[キャスト]
イ・ドンフィ(ジョンヨプ)
ユソン(ジスク)
チェ・ミョンビン(ダビン)
イ・ジュウォン(ミンジュン)
「幼い依頼人」 あらすじ
現実主義で出世欲の強いジョンヨプ(イ・ドンフィ)は大手法律事務所の面接に落ち続けて姉の家に居候中の身で、仕方なく児童福祉館に勤めることにします。
そこで継母から虐待されて助けを求める10歳の少女ダビン(チェ・ミョンビン)と弟のミンジュン(イ・ジュウォン)と出会います。
しかしジョンヨプは継母に虐待されていると感じながらも報告書作成にも身が入らず隙を見てはゲームをしたり大手の法律事務所の就活を続けていました。
そして念願かなってソウル大手事務所に就職が決まり助けを求めたダビンからの連絡がきても無視をしてしまいます。
そんな矢先ダビンが倒れてジョンヨプを探しているとダビンの担任から連絡が入ります。
忙しいから行けないと断ったもののダビンの元へ駆けつけたジョンヨプは病院のベッドで横たわるダビンに助けを求められますが、ダビンの差し伸べた手を掴んであげることはしませんでした。
心を閉ざしてしまったダビン。そして事件は起きてしまいます・・・
主演 イ・ドンフィさん
「恋のスケッチ~応答せよ1988~」のお茶目なドンリョン役で人気が爆発したイ・ドンフィさん。
コミカルな演技が抜群に上手くて、印象に残る俳優さんです。
私は応答せよ1988メンバーの中ではパク・ボゴム君の次に断トツで好きでした。
眼鏡を外すとなにげに結構なイケメンなんです。
あ、でも眼鏡しててもやっぱりカッコいい。
どこかインパルスの板倉さんに似ているようなもしくは、お騒がせYouTuberの遠藤さんにも似ている。
その他の主な出演作は
「ワンライン/5人の詐欺師たち」
同じく2019年に公開され超大ヒットした「エクストリーム・ジョブ」です。
これからも注目していきたい俳優さんです。
ユソンさん
それでも人間なのかという継母役を演じきったユソンさん。
実業家男性と10年の恋を実らせて結婚して現在は女の子のママさんです。
親でありながらこの役を演じるのはさぞ胸が痛かったことでしょう。
数々の作品を脇で盛り上げている演技派女優さんです。
子役ちゃんたち
チェ・ミョンビンちゃん、本当に演技が上手かったですね。
イ・ジュウォン君も本当に可愛くて演技だとわかっていても胸が引き裂かれるようにつらかったです。
演技だとは思えないほど兄弟らしさも出ていました。
初めてのハンバーガーをおいしそうに食べるシーンの2人があまりにも幸せそうで涙がとまりませんでした。
チェ・ミョンビンちゃんの目標とする女優さんはキム・ヘスさんだそうです。
今後の活躍が楽しみですね。
「幼い依頼人」予告動画